病原大腸菌には大きく分けて、以下の五種類に分類されることができます。まずは腸管病原性大腸菌です。先進国などとは違っていて開発途上国においては、この病気は今でも乳幼児の胃腸炎の、依然として極めて重要な原因菌なのです。
次に、腸管侵入性大腸菌です。このような感染症を引き起こすのは、そのほとんどが発展途上国であったり東欧諸国などであり、先進国で起こることは比較的少ないでしょう。
次に毒素原性大腸菌というものがありますが、途上国で起こるような乳幼児の下痢症の中でもとても重要な原因菌のひとつでもあります。また、先進国の感染者においては途上国の国々を訪れた、旅行者に多くみられ、旅行者下痢症の中の主要な下痢の原因菌です。そして、途上国で起こるこのETECでの下痢症というのは多くが致死的であり、幼若年齢層が死亡する場合の重要な原因となっています。
腸管凝集性大腸菌という病原菌ですが、これも開発途上国で引き起こされている、乳幼児下痢症の患者の中からよく発見されます。日本国内ではEAEC下痢症が発見された事というのはありますが、それによる食中毒であったり、集団発生といった事例が報告されたことは少ない。比較的新しい菌のひとつであり、まだまだ自然界の中での分布なども明らかにはなっていません。
最後に紹介する腸管出血性大腸菌というものは、これによる感染症は、一九九一年のこの菌によって起こった集団下痢症によって、患者三百二十九名のうち二名の幼稚園児が溶血性尿毒症症候群によって死亡するというような事件がきっかけで注目されました。
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